離婚問題解決支援サイト「より良い明日を求めて」−財産分与の概略、範囲、性質等の説明
財産分与とは?その性質、範囲などをやさしく解説
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どんなものが対象となるの?何割もらえるの?

財産分与の概略

離婚における財産分与については、慰謝料、養育費などと比べ内容が最も広く深く複雑であり、サイトの1ページで扱うには難しい問題です。
ここでは大まかな財産分与の性質や範囲といった基礎の部分を簡単に解説します。

そもそも離婚の際に築いた財産を分けるという条文ができたのは、昭和22年の民法改正からであり、それ以前の離婚給付の条文根拠は、慰謝料だけでした。ただ離婚の際それまでは一切財産分与の要素はなかったかというとそうでもなかったようです。平成16年4月より施行された新人事訴訟法により、離婚訴訟がそれまでの地方裁判所から家庭裁判所で扱われるようになりましたが、それまでは慰謝料が地裁、財産分与が家裁の扱いというはっきりとした区別がありました。したがって調停・審判においても離婚訴訟においても、財産分与に慰謝料の要素を含む和解金としての意味合いで解決する方法が一般的であったようです。慰謝料(離婚にともなう損害賠償)の裁判は家裁で行えることになりましたが、慰謝料と財産分与を区別せず一括で支払う流れは続いているようです。

離婚の際にどれくらい財産分与として支払われているのか気になるところです
下表は平成16年の全家庭裁判所の調停・審判における財産分与の件数別支払統計です。

    支払額
婚姻
期間
100万
円以下
200万
円以下
400万
円以下
600万
円以下
1000万
円以下
2000万
円以下
2000万
円超
総額が
決まらない
1年未満
94
26
14
4
1
0
1
3
1年以上
5年未満
783
339
272
68
50
18
11
112
5年以上
10年未満
502
316
355
158
124
79
19
264
10年以上
15年未満
276
174
231
108
133
71
24
218
15年以上
20年未満
145
110
166
100
99
80
35
171
20年以上
174
143
303
224
289
260
165
338

財産分与の法的性質

財産分与の請求は民法768条に規定されていますが、その3項「当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、」という部分の解釈により、説が分かれます。

1.清算的財産分与と扶養的財産分与の両方であるという説

2.清算的財産分与と扶養的財産分与に慰謝料を含むという説

3.共有財産の清算、離婚後の扶養、離婚慰謝料その他も含み、離婚による利益の一切を救済する制度とする説

本来は1.の清算と扶養の意味合いが中心になることには間違いありませんが、判例(昭46.7.23、昭53.11.14)によれば、慰謝料、婚姻費用も含むというように広く解釈される傾向にあります。

但し、慰謝料の場合は相手に有責性がある場合に支払われるものですから、本質的に要件の異なるものであり、できれば別々に金額を明らかにしたほうが良いことは言うまでもありません。

請求については、離婚成立後2年で時効となります。

財産分与の対象となる財産

夫婦の財産がどちらに帰属するのかという分類では1.共有財産、2.実質的共有財産、3.特有財産の3つに分けられます。

分与の対象となるのは1.と2.で、3.は除外されます。

1. 共有財産
  夫婦で共同出資して、持分が決まっているもの。共有名義の不動産等。

2. 実質的共有財産
  婚姻期間中に購入、取得した財産で一方の名義ではあるが明らかに夫婦の協力で取得した財産

3. 特有財産
  結婚前から所有していた財産、結婚中でも相続などで取得した財産。不動産の場合は価値の上下による損益、賃貸による収益も含まれる。

退職金・年金

すでに支払われているものについては対象となります。
退職金については近く支払われる場合、金額がほぼ確定していれば対象となるという判例はあります。かなり先の支払いの場合は金額が不確定であり、難しくなってきます。
年金については2007年4月1日以降の離婚成立を対象として、総額の半額が分割可能になります。(夫婦の合意、公正証書、社会保険庁への手続が必要)

負債

夫婦の共同の債務、不動産や車のローン等は対象となり、差し引いて考えます。日常家事に無関係の個人の借金などは対象外。

保険金

婚姻中に支払われた場合は名義に関係なく対象とされる。将来のものについては対象としない。

法人の財産

原則対象とならないが、個人経営の域を出ないことが明らかな場合対象となりうる。

資格

妻が働いて家計を支えることにより取得した夫の国家資格等は資格により得た収入を分与の対象とすることもある。

財産分与の割合

通常、1.専業主婦、2.共働き夫婦、3.家業に従事していた場合の3種類に分けて考えます。

専業主婦の場合3〜5割ですが、不動産購入時に相当額を出資していたなどの要因がなければ、5割に届くのは難しいでしょう。
共働きの場合は、著しい能力の差や、実働時間に大きな差のない限りは、収入に関係なく2分の1ずつになります。
家業に従事していた場合も共働きと同様に2分の1とされることが多いようです。

その他、現実には多種多様な判断が難しい事例があります。
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